アラベッラ

  • 2013/2014シーズン
  • Richard Strauss : Arabella
    リヒャルト・シュトラウス/全3幕
    【ドイツ語上演/字幕付】


    座席表↓
  • オペラ劇場

 『アラベッラ』で始まり、『アラベッラ』で終わる。2010年就任第1シーズンのオープニングを飾った思い出の作品を最終シーズンにぜひ再演したい、という尾高芸術監督の選んだ演目です。“誰もが最後は微笑んでしまう”この作品、舞台は300種類もの“青”で満たされた“光の魔術師”アルローの演出です。指揮はウィーン国立歌劇場などで活躍するベルトラン・ド・ビリーが新国立劇場初登場。11年『こうもり』ロザリンデを演じたアンナ・ガブラーがタイトルロール、ドラマティック・バリトンとして評判のヴォルフガング・コッホがマンドリカ、ズデンカは歌唱、演技、容姿の三拍子が揃ったアニヤ=ニーナ・バーマン、マッテオにはリリック・テノールのスティーヴ・ダヴィスリムなど、充実したキャスティングが実現しました。

ものがたり

【第1幕】19世紀末のウィーン。退役軍人のヴァルトナー伯爵は、賭博好きが高じて借金まみれとなり、一家は破産寸前。迷信深い妻のアデライデは占いの予言にすがるばかりである。伯爵には年頃の二人の娘、長女アラベッラと妹のズデンカがいたが、経済的理由から妹は男装させられ、世間に対してはズデンコという名の「弟」にさせられている。美貌のアラベッラには求婚者が後を絶たないが、長女を玉の輿に乗せようと望む両親の願いに叶う裕福な男は現れない。士官のマッテオも彼女に夢中だが、完全な片想い。ズデンカはマッテオに同情し、姉の筆跡を真似て何通もの色よい恋文を書いているうちに、ズデンカ自身がマッテオに熱い恋心を抱くようになる。マッテオは手紙の中のアラベッラと現実の冷淡な対応とのギャップに苦しむ。そこへ裕福な大地主マンドリカが現れる。
【第2幕】謝肉祭の最後の夜の舞踏会に現れたアラベッラにマンドリカは求婚。二人はすぐに運命的な結びつきを確信する。失恋を悟って自殺しかねないマッテオを救いたい一心で、ズデンカは姉の部屋の鍵だと偽って自分の部屋の鍵をマッテオに渡す。これを立ち聞きしたマンドリカは、アラベッラに裏切られたと怒りを爆発させる。
【第3幕】彼女と愛を交わしたと思い込んでいるマッテオに、本物のアラベッラは冷淡な対応で、マッテオは困惑を深める。マンドリカはアラベッラの不貞を責め、両親は侮辱に憤り、事態は混乱を極める。そこでズデンカが真実を告白。彼女の男装の秘密が明かされ、縁談を危うくさせた誤解も解け、ズデンカはマッテオと、アラベッラはマンドリカと結ばれる。

【シリーズ協賛】